まんのう町在住の本堂靖尚さんとお伝えしただけではピンと来なくても、バスフィッシングの世界において四国三強と謳われる巨星、「さぬき道場」師範にして全日本トップランカーの“本堂プロ”とご紹介すれば、目を輝かすファンがどれほどいることでしょう!2001年よりプロ戦に出場、瞬く間に頭角を現され、2006年には日本最高峰のバスフィッシングトーナメント:JB(日本バスプロ協会)TOP50へ昇格、その初年度に年間ランキング8位という驚くべき戦績を残し、以降、常に安定して上位に名が刻まれている本堂さん。日本中が過熱した一時期の大ブームこそ過ぎた感がありますが、依然として300万人とも400万人とも云われるバス釣り愛好家の人口を考えると、その頂点たるTOP50にランキングされ続けているということがどれだけ凄いことか!バスフィッシングに詳しくない方にもお分かり頂けると思うのです。
実は本堂さんとの今回のご面談、懇意にして下さってる方のご紹介によりスムースに実現したこともあって、当初、あまり深く考えずに取材準備をしていました。が、調べるとすぐに氏の目覚ましいご活躍が分かりました。「釣り師」という道を極められ、そのうえ全国に轟くビッグネーム…[ひょっとすると職人然とした気難しい御人だったりして]…オフィス兼お住まいをお訪ねした際、正直、私はかなり腰が引けてました。恐る恐るドアを開けると、「あ、どうも!こんにちは!」予想に反し、快活な声と爽やかな笑顔で出迎えて下さいました。上述の如くこれまでの煌めくキャリアをお伺いせねばと思いきや、本堂さんが終始熱く語られたのは、バスフィッシングを通じた地域の活性化、そしてふるさとの至宝『満濃池』への思いでした。
考えてみれば、今も昔もこの町で生を受けた男子は(女子も?)一度は必ず釣り竿を持って満濃池へと繰り出す/出したはず…、この私の脳裏にも遠い記憶が蘇ってきました。が、残念ながら現状を鑑みれば、日本最大のため池という唯一無二の資源を活かし切れているとは言えません。本堂さんからお聞きした全国からの“羨望の眼差し”を以って、故郷の恵まれた環境、我が町の秘めたる潜在力に改めて気づかされました。もっと満濃池をアピールすることができる、希望の光が見えたひと時でした。